ゴジラ岩目次
1954年の初公開以来60年以上にわたって愛され続けている「ゴジラ」。
2014年のハリウッド版「Godzilla」で海外でも人気となり、2016年には庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」が公開されたことで、ゴジラシリーズの累計動員数は1億人を突破!
全国に数か所ある、ゴジラに似た奇岩も話題になりました。
その中でもゴジラ呼びが定着し、有名な場所は「北海道斜里町」「秋田県男鹿半島」「石川県球洲市」「静岡県西伊豆町大田子海岸」「和歌山県那智勝浦町」の5箇所。
全国に広く分布し、どれも魅力あるスポットですが、今回はその中でも写真映えするとされている「秋田県男鹿半島」の「ゴジラ岩」をご紹介します。
こちらのゴジラ岩は、特撮怪獣映画キャラクター「ゴジラ」にそっくりだと話題になり、1995年に名付けられました。
ゴジラが夕日に向かって咆哮しているように見える「ゴジラ岩」は、奇岩が連なる塩瀬崎の岩礁地帯に位置しています。
なんとこちらは、じゃらんさんの「行ってみたい夕日絶景ランキング」国内2位に選ばれたこともあるほどの場所!
「ゴジラ岩」は、男鹿半島を代表する見どころの一つであり、ゴジラファンの外国人観光客も多く訪れる必見スポットです。
黒くごつごつとした岩の表面は、まるでゴジラの表皮のよう。
怪獣の頭にあたる部分を横から見ると、まるで大きな口を開けて咆哮しているような姿が浮かび上がります。
夕方に行けば岩全体が薄暗いシルエットとなり、まるで夕日を食べ、火を噴いているようなゴジラの姿が見られますよ!
日中も観光客で賑わっていますが、夕方はこの「火を噴くゴジラ」を撮ろうとするカメラマンでごった返すことも。
写真撮影が目的であれば、位置取りのために早めに向かうことをお勧めします。
また、「ゴジラ岩」はパワースポットとしても大人気です。
嫌なことが立て続けに起きて、仕事もプライベートも上手くいかない・・・そんなときはパワースポットに行って元気を貰ってはいかがですか?
奇岩は自然が作り出したパワースポット。
不思議な形の奇岩に、人々は名前をつけたり伝説を語り継いできました。
それがゴジラの形をしているわけですから、ますますパワーが貰えそうですよね!
最後に、「ゴジラ岩」を訪れる際の注意点をお伝えします。
「ゴジラ岩」は駐車場のすぐそばにあるわけではなく、岩場を少し歩くことになるので、足元に注意が必要です。
ごつごつした岩場、そして水溜まりを飛び越えながら進むことになるので、歩きやすいスニーカーなどの靴で行きましょう。
また、周りも奇岩だらけなので、案内看板を見てもすぐに「ゴジラ岩」を見つけられないかもしれません。
ですが、周囲の奇岩も見どころたっぷり!足元に気を付けながら、「ゴジラ岩」探しも楽しみましょう。
発見すれば一目で「これだ!」とわかりますし、感動をひとしおです。
実際に実物を見ると、人間が作ったのではないかと疑う程の造形美があり、日本海に向かって火を噴くような姿は、今にも動き出しそうな迫力があります。
天気が良ければ、対岸に鳥海山を見ることもできます。
海の解放感と、長い年月をかけて作られた不思議な奇岩は気分転換にもってこいです。
日常を忘れ、たっぷりパワーをチャージしましょう。
塩瀬崎
塩瀬崎には、人の背丈を超えるサイズの奇岩があちこちにちらばっており、「ゴジラ岩」もその一つ。
これらは、約3,000万年前の火山の噴出物である火山礫凝灰岩が、風化によって独特の形に削り出されたことでできたもので、全て自然の力で偶然に作られたものです。
まさに自然の美術館と呼ぶことができる場所ですが、実は男鹿半島自体が「男鹿半島・大潟ジオパーク」と呼ばれ、日本列島7000万年の大地の歴史を見ることができる貴重な地域です。
ジオパークとは、地球の歴史を学び、楽しむことができる「大地の公園」のこと。
この「大地」には、地形・地層はもちろん、そこに成り立っている自然、温泉や農林水産物といった恵み、人々が育んだ歴史や文化も含まれています。
「男鹿半島・大潟ジオパーク」には、大陸から離れた日本列島が築き上げてきた地層の変化や、植物や哺乳類の化石を見られる場所が点在しており、「ゴジラ岩」も「塩瀬崎ジオサイト」を構成するジオポイントの1つです。
海に向かって吠えているような「ゴジラ岩」の造形は、塩瀬崎の貴重な地形と地球の歴史が生んだもの。
パワースポットになるのも納得ですね!
奇岩が多いことで知られる塩瀬崎は、「ゴジラ岩」の他にも「ゴジラの尻尾岩」、「ガメラ岩」、「双子岩」と「帆掛島」の4つの奇岩が有名で、合わせた5奇岩が「日本の奇岩百景」に登録されています。
塩瀬崎が特別な場所だとわかると、「ゴジラ岩」や他の奇岩もさらに力強く、魅力的に見えますね。
また、塩瀬崎には「カメ岩」という奇岩もあります。
道路側から見ると、亀が海に向かっているように見えることから「カメ岩」という名前がついており、目を見張るほどの大きさがあります。
少し大きすぎる甲羅の上に塩瀬崎灯台を背負っており、まるで灯台守のよう。
高さ9.3mの白い灯台は青空に良く映えます。
塩瀬崎灯台の下は小高くなっていて、そこからは日本海と、塩瀬崎の独特な地形を眺めることができます。
こちらから望む景色は素晴らしく、男鹿半島の隠れた絶景です。
「ゴジラ岩」と同じく、歩きやすい靴なら気軽に行くことができるので、合わせて散策してみてはいかがでしょうか。
さらに、塩瀬崎は釣り好きには有名な磯釣りスポットでもあります。
塩瀬崎で釣れる魚は、メバル、アイナメ、メジナ、クロダイ、マダイ、アオリイカ、ヤリイカ。
浮き釣りでは、クロダイ、メジナ、ホッケなどを釣ることができます。
お気に入りの釣り場を確保して、家族で釣りを楽しむのも良さそうですね。
天気が良ければ、磯の生き物と触れ合うこともできそうです。
撮影ポイント
青い空と海が美しい昼に訪れて、奇岩が連なる岩礁地帯をじっくり観察するのもお勧めですが、「ゴジラ岩」の写真撮影ならやっぱり夕方!
せっかく塩瀬崎まで来たのですから、夕焼けをバックに咆哮するゴジラの写真が撮りたいですよね。
ですが、ちょうどゴジラの口部分に太陽をおさめ、火を噴いているように見える写真を撮るのはかなりの難易度。
時期、時間、位置の3つの条件全てを揃えることが必要です。
まずは時期。
ゴジラの口の中に太陽を入れるには太陽の高さが重要となるのですが、太陽の高さは季節によって異なります。
ゴジラ岩が美しく見える時期は4月11日~19日と10月10日~18日。
この時期は太陽の高度がちょうど良く、太陽をくわえたゴジラは4月、火を噴くゴジラを撮るのは10月が適していると言われています。
次に時間です。
4月中旬の秋田県の日没時刻は18時10分~20分、10月中旬は16時55分~17時10分頃。
この時間の前には撮影ポイントで待機している必要があります。
そして、一番大事なのがその撮影ポイント!
正面から見た姿は蛇のように見えてしまいますし、近づきすぎてもゴジラは見えません。
10m程離れた位置で、灯台を左手にして撮影するのがお勧めです。
ただし、こちらのベストポジションは大人気なため争奪戦になることも!
「ゴジラ岩」の写真撮影にぴったりの場所を確保するためには、早めに現地に到着しておく必要があります。
「ゴジラ岩」がある場所は、水たまりがたくさんあるごつごつした岩場。
夕暮れ時に、視界も足場も悪いなか「ゴジラ岩」を探すのは大変です。
時間に余裕をもって行動し、転んで怪我をしたり、カメラやスマホを壊したりしないよう、充分注意して撮影しましょう!
アクセス
「ゴジラ岩」がある男鹿半島内は路線バスが少ないので、自動車で向かうことをお勧めします。
自動車でのアクセスは、秋田自動車道昭和男鹿半島ICから約50分。
昭和男鹿半島ICを降りたら県道101号線に入り、その後県道59号線に入ると「ゴジラ岩」の看板が見えてきます。
迷うことは無いような道程なのですが、クネクネした道を運転しなければならないので、視界が悪い夕方から夜に行くのはちょっと大変かもしれません。
男鹿半島の西海岸は海に面した断崖絶壁が続いており、そこを通る道路は「おが潮風街道」と呼ばれています。
森林が多いためカーブが続き、アップダウンも激しいので運転には注意が必要ですが、「おが潮風街道」は素晴らしい景色が見られるドライブにぴったりの道!
夕方以降の視界が悪い時間に運転するのはもったいないくらいです。
山の緑、海と空の青。
どの位置から見ても「おが潮風街道」の周りには山と海の絶景が広がっています。
ところどころに展望所があるので、のんびり休憩しながら向かうのもお勧めです。
景色が良く見える明るいうちに運転し、男鹿半島のすばらしい景色も楽しみましょう。
「ゴジラ岩」へ車以外で行く場合は、男鹿駅で下車し、その後タクシーで向かいます。
男鹿半島での移動には、乗り放題プランもある「男鹿半島あいのりタクシー・なまはげシャトル」が便利ですが、完全予約制での運行です。
当日に予約なしで乗ることはできないので、前日21時(電話は17時)までに必ず予約しておく必要があります。
このように、自動車以外でも「ゴジラ岩」へ行くことはできるのですが、タクシーを使うことになるので、1人ではちょっと割高になってしまいそうですね。
運転免許をお持ちの方は、レンタカーを借りるという手もあります。
男鹿駅から徒歩3分。男鹿市役所向かいに、男鹿で唯一のレンタカー店があるようです。
レンタカーなら、カメラなどの撮影機材を持っていくにも便利ですし、「ゴジラ岩」以外の観光スポットを自由に回ることもできます。
運転が嫌でなければ、検討してみてはいかがでしょうか。
駐車場
「ゴジラ岩」がある塩瀬崎には、整備された駐車場はありませんが、付近の道路沿いに駐車するスペースが設けられています。
「ゴジラ岩」の看板が目印なのですが、ちょっと見つけ難いので、通り過ぎてしまわないよう注意しましょう。
そして駐車スペースへの出入りも要注意!
段差があるので、車高が低い車は底を擦ってしまうことがあるようです。
旅先で大切なマイカーを傷付けてしまったら、楽しい気分がいっきに台無しになってしまいます。
車高が低いタイプの車で「ゴジラ岩」へ行くことを予定している方は、十分注意して運転してください。
そして、こちらは駐車区画が決まっている訳ではなく、停められるのも数台なようです。
「ゴジラ岩」撮影にベストな時期は、混雑し駐車できなくなる可能性もあります。
やはり周りが明るいうちに到着し、塩瀬崎を散策しながら夕暮れを待つのが良さそうですね。